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ASYL × COSMOTECH = BLACK & WHITE vol.2 |
- BLACK DM -
素材:プライク(ブラック) 1020×720 T <243kg>
加工:表 ブラックメタリック箔押し-(強圧デボス)
加工:裏 銀消し2B箔押し
仕上:断裁
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| 2009/06/15 23:36 | Comment from aoki(COSMOTECH) さて今回はvol.2ということで、前回の記事『BLACK&WHITE DM』のBLACK-プライクの加工について分析・解説をしたいと思います(mixi日記内では先行-解説済) ■その①:加工の順番 今回の仕様で一番着目するポイントは加工の順番。 裏側の銀消し2B箔押しをした後に表側のブラックメタリック箔押し(強圧デボス)の順に加工を施します。理由は、溝端様(ASYL)の意向で表側はブラックメタリック箔箇所を裏側に痕跡が出るくらい凹ませて欲しいというご要望があったからです。 例えば通常通り表→裏の順で加工した場合、表側のデボス(型押し)が裏側に響いてしまい、裏側から見ると凸になっている部分が出来て平滑な面でなくなってしまいます。凸になっている部分へ銀消し2B箔押しを乗せることは困難であるとの予想を立て、今回は裏→表の順に箔押しを施しております。 ■その②:素材の選択 ここでの素材は(1)箔の接着剤・(2)箔押し用の版を指します。 過去の加工データに基づき、細部までこだわって素材の準備をすることがより良い作品に仕上げるために必要な条件です。 ◆(1)について プライク独特のヌメりは触ると指紋を目立たせてしまうため、取り扱いを注意すべき繊細な特殊紙。実は箔の接着剤の選定も気を遣わなければなりません。いつもより『少々硬めの接着剤』を使用してます。 「それは何故か?」 『柔らかめの接着剤』ですと、箔押し加工後のプライクを積み重ねた際、箔のブロッキングが起こってしまうのです。表面の箔が重ねられた紙の裏面に・裏面の箔が重ねられた紙の表面にくっついてしまうわけです。デザインと紙と加工条件の三つの適性が揃い、更に三つに相応しい箔の接着剤を選定するわけです。 ◆(2)について 表側と裏側では箔押し用の版の厚みを変えています。表側には通常の1.5mm版・裏側には薄板と呼ばれる通常より薄い1.2mm版を使用してます。 「それは何故か?」 デザイン・紙によって版を使い分けすることで更に良い作品に仕上げることが出来るからです。例えば、裏面のデザインは細かい文字や地図のライン・ドットで描かれております。 「これを表側と同じ通常の1.5mm版で押すとどうなるのか?」 細かい文字部分は箔で埋まり、可読性が損なわれてしまう恐れがあるのです。薄板と呼ばれる1.2mm版は1.5mm版と比較すると箔版にデザインを焼き付けるための腐食時間が短いため腐食が浅くなり、細かいデザイン・精度を要求されるデザインに適していると言えるでしょう。 但し、デザインと紙の適性も重要で、例えばクッション性のある紙(例えばパチカ)に1.2mm版を使用すると腐食が浅いため、箔版の腐食されて凹んだ箇所(デザインの余白部分)が紙にあたってしまいます。そのためデザインがないはずの箇所に箔が圧着したり・紙が擦れてしまったりする問題も起こりうるので注意が必要になるのです。 ■その③:紙と箔の色 ◆表側は弊社ブログでも何度か掲載しました『質の掛け算』で表現してあります。マット調でヌメりのあるプライクブラックに艶のあるブラックメタリック箔を組み合わせることでマットとグロスでさりげなくオシャレな仕上がりになってます。プライクのヌメりをより引き立たせるため・素材本来の良さを引き出させるためにもブラックメタリック箔が一役かっております。 ◆裏側は表側とは対象的に読むための情報であり、可読性を重視しています。表側と違い、マットな紙にマットな箔(銀消し2B)で重厚なイメージを醸し出しています。私達にとって新しい発見もあり、プライクブラックの中で輝く銀消し2Bの箔はシャンパンゴールドのような色合いを見せてくれることが分かったのです。 背景色や紙の地色によって、箔の見え方・魅せ方に絶妙な違いが与えられることを再認識したのでした。 ■その④:コスト&ロスカット パチカ同様、プライクもまた特殊紙の中の特殊紙であり、コスト面でかなり高価な素材。『紙を無駄なく使用する』ことが製品化には必要不可欠になってきます。そのため最初に加工に入る前の段階で『断裁』して、その後両面箔押しをしてます(※紙目とDMの仕上がりの長い辺が平行になるように断裁) また最初に断裁をする理由としては別の意味もあります。 本文②-(1)でも取り上げましたが、2つ目のブロッキング防止策です。裏箔→表箔→断裁の順番で加工すると、最後の断裁時に紙を重ねて切る際、かなりの重圧が加わり②-(1)の問題が起こりうることが想定されます。なので、今回は二重に策を張り、断裁→裏箔→表箔の順に加工を施すことでリスクを回避しております。 ■その⑤:まとめ ①~④のように細部までこだわることで初めて良い作品は生まれます。知識・データと経験を総動員することで、デザインも職人技もより輝きを増すのです。 |






